パッケージガイド - 段ボール・プラダンなど梱包用品専門ショップ

【段ボール】段ボールのメリットとデメリット

■メリット ▼

以下のメリットが総合的に他の素材を圧倒し、段ボールが物流梱包の主役を担っています。
●軽い
　　標準的な段ボール紙の重量は、1平方メートルあたり460g。
●安い
　　上記の標準的な段ボール紙の価格は1平方メートルあたり60円未満です。
●緩衝性能
　　波波の中芯があるので多少のショックは受け止めます。
●重量比強度が高い
　　つまり軽い割に強い。
●印刷が低コストでできる
　　オフセット印刷ほどの緻密さはないにしても、流通や保管に必要十分な情報を
　　廉価に印刷出来ます。
●良好なリサイクル性
　　段ボール紙のリサイクル率は、工業原材料としてトップです。
　　日本で生産される段ボールの80%以上が、溶解・再抄成を経て新品にリサイクル
　　されています。

■デメリット ▼

●水に弱い
　　一般的な段ボールは耐水性が全くありません。
　　水に浸せば、強度ゼロになります。
●湿気にも弱い
　　水濡れしていなくとも、湿気により大幅に強度は低下します。
　　保管場所の湿度をコントロールする必要があります。
●印刷の自由度は高くない
　　基本的にゴム版印刷同様の印刷方法なので、色数と解像度に制約があります。
　　さらに、見た目にも精緻さを印象づけることは難しく、
　　美麗な陳列用パッケージとするのは困難です。

【段ボール】箱の形状

■代表的な段ボールの箱の形状です。
●A式箱（JIS0201型／みかん箱型）
　　四辺のフラップ(ぱたぱた部分)をたたんで封をする、おなじみのタイプ。
　　長方形の段ボールに切れ目と折線を入れるだけで出来上がる、シンプルな箱です。
　　また、単価も安いため、最も普及している形状です。
　　○メリット：型抜きする必要がないので初期費用(抜型代)不要、かつ安い製造コスト。強度もある。
　　△デメリット：底もフラップのためテープ貼りしなくてはならず、組み立てに若干手間がかかる。
●B式箱（ふたが差し込み型式）
　　フラップではなく、キャラメルの箱のように差し込むタイプです。
　　ふたが差し込み形式でも、底の組み立てにはバリエーションがあります。
　　（インターロック式、ワンタッチ式、あるいはA式同様の底）
　　○メリット：最も組み立てやすい。特にワンタッチ底。
　　△デメリット：初期費用(抜型代)が基本的に必要。製造コストもA式より高い。
●C式箱（ふたと身のセパレート型式）
　　輸送よりは、書類等の保管やギフト用に適した形状です。
　　ふたが取り外せることで、中身が一目瞭然となります。
　　　　ふたと身は平たいまま納品され、使用時に組み立てるのが一般的です。
　　○メリット：ディスプレイ効果。中身を引き立てる演出効果。
　　△デメリット：抜型代が高くつく。組み立ての手間。
　●N式箱（組立型）
　　印刷以外の加工は型抜きだけであり、平たいまま納品されます。
　　お客様で組み立てる方式のため、
　　○メリット：高く積み上げられるので、保管がしやすい。無地ならばコストはA式並み。
　　△デメリット：組み立てに若干時間がかかる。

【段ボール】段ボールの厚さ

■厚さの規格
以下は国内最大手、レンゴー株式会社様の規格ですが、
国内の段ボールメーカーにほぼ共通しています。
●A段(Aフルート)・5mm厚
　　最も一般的で、流通量も多い段ボール紙。
●C段(Cフルート)・4mm厚
　　日本では2010年代になって普及した規格。
　　輸送効率や保管スペースを、A段と比較し20%程度は削減可能。
　　しかし、強度のダウンは10%程度にとどまる。
●B段(Bフルート)・3mm厚
　　小型の段ボール(3辺合計60cmまで)であれば、この厚みで事足りることも多く、
　　また、保管スペースも削減出来るため、C段登場後もまだまだ流通量は多い。
●E段(Eフルート)・1.5mm厚
　　2000年以前、長らく極薄段ボールとして普及してきたもの。
●D段(Dフルート)・2.2mm厚
　　2013年に、レンゴー(株)が発売。これまでの普及品であったE段とB段の中間。
●E段(Eフルート)・1.5mm厚
　　2000年以前、長らく極薄段ボールとして普及してきたもの。
●F段(Fフルート)・0.6mm厚
　　国内最薄クラス。コートボール同等の形状自在度を備え、圧縮強度や緩衝性では
　　それを上回ります。軽量物であれば輸送梱包としても使用可能。
●AB段(ABフルート)・8mm厚
　　段ボール紙の中の波波(フルート)が上下2層構造になっているもの。
　　通称ダブルシート。1段目はA段(5mm厚)で、もう片方はB段(3mm厚)になっています。
　　構成する紙を厚いものにすれば、相当な重量物梱包にも耐えます。

【段ボール】中芯（内側の波波の紙）について

■中芯の規格
３層になっている段ボールの内側で、波状になってはさまれている紙を「なかしん」といいます。
中芯の重さ＝硬さが、段ボール全体の強度に影響します。
●120g
　　1平方メートルあたり120gの重量の紙ということです。最も一般的で、流通量も多い中芯。
●160g
　　120gの中芯を使用した場合に比べ、段ボールの強度は10～15%程度アップします。
　　材料は特注扱いになる場合が多く、納期は1週間程度長くなる場合もあります。
●180g
　　120gの中芯を使用した場合に比べ、段ボールの強度は12～18%程度アップします。
　　材料は特注扱いになる場合が多く、納期は1週間程度長くなる場合もあります。

【ボール紙】ボール紙とは／その種類

■ボール紙とは
　　ざらざらしたグレーの厚紙で、新聞等の古紙のリサイクル品です。

■ボール紙の種類
●チップボール
　　両面ともに、表面処理無しのグレーのままの厚紙です。
　　価格は安いですが、見栄えの問題から、パッケージに使用する際は
　　表面にきれいな紙を貼付ける場合が多いです。
●コートボール
　　片面または両面を白くコーティングしたものです。
　　印刷の自由度も加工性も極めて高いので、商品の個別パッケージに
　　最も多く利用されています。
　　

【ボール紙】紙の厚さ

■ボール紙の厚さ
　ボール紙の規格は、厚さというよりは重量で決まっています。
　以下では一般的なものをご紹介します。※紙の厚みには誤差があります。

●5-4号 (270g/㎡) 0.35mm厚
　　チョコレートなど、お菓子の個包装によく使われている厚さです。
●6-2号 (310g/㎡) 0.41mm厚
　　サイズが大きめになると、5-4号ではコシが足りなくなる場合もあります。
　　大きめの食品パッケージにはこの規格が使用されます。
●7号 (350g/㎡) 0.46mm厚
　　一枚で自立させる必要があるPOPなどには、最低限この厚さが必要です。
●8号 (400g/㎡) 0.53mm厚
　　芯材となる紙に和紙等を貼って美しく仕上げる「貼り箱」。
　　その芯材となるのはもっぱらこれ以上の強度のボール紙です。
●9号 (450g/㎡) 0.59mm厚
●10号 (500g/㎡) 0.65mm厚
●11号 (550g/㎡) 0.72mm厚
　　これ以上の厚さになると、加工性が非常に悪くなります。
　　まず普通には折り曲げられません。割れます。　

【プラダン】プラダンとは／そのメリットとデメリット

■プラダンとは
　　方向性のある中芯で中空構造にして、軽くて厚みを持たせたポリプロピレンのパネルです。
　　中空構造が段ボールに似ているため、プラスチックダンボール＝プラダンと一般的に呼ばれます。

■メリット ▼

●耐水性
　　段ボールの最大の弱点である、箱自体の防水・防湿性の問題を解決。
●強度
　　同じ厚みでも、引き裂きや刺突に対してはプラ段のほうが高い強度を示します。
　　繰り返し利用する通い箱に適しています。
●リサイクル性
　　純度の高いポリプロピレンが原料ですので、リサイクルが可能です。
　　プラスチックごみとして多くの自治体の通常回収しています。

■デメリット ▼

●印刷の自由度が低い
　　スクリーン印刷やプレス印刷なので、印刷色や解像度に、段ボールよりもさらに
　　大きな制約があります。
　　基本的には1色印刷で、文字を入れる程度しかできないとお考え下さい。
●コスト
　　材料自体の価格も、加工賃も段ボールの2倍～5倍程度かかります。
●納期
　　簡単な箱でも、確定発注から2週間以上を要します。

【クリアケース】クリアケースとは

■クリアケースとは
　　PETなどの、薄く透明なプラスチック素材を型抜きして製作します。
　　
■メリット
●中身が見えるので、商品そのものを見せたい場合に効果的
●箔押しのほか、転写もできるので印刷の自由度は高い。
●形状の自由度も高い。

■デメリット
●価格はコートボールのケースの3倍～5倍程度と、高い。
●傷つきやすく強度も低いので、そのままの輸送には難あり。
　あまり大きな箱も作れない。